What the World Can Learn from Japan
4月某日、このようなタイトルの文章を、知り合いのALTの先生から頂きました。
お父様から送られたメールだそうですが、文章はお父様の書いたものではなく、本当の作成者は「分からない」とのこと。
誰が書いたかはっきりしないまま、世界各地で引用・転送されているそうです。
内容は、今回の東北太平洋沖大地震を受けて被災者の方々がとった行動について。世界中で多くの人々に驚きを与えたようです。
同様のコピペ・翻訳は既にオンラインにありますが、文言が微妙に異なっているようでしたので、こちらも翻訳してみました。
まずは原文。
What the World Can Learn from Japan
- 1.THE CALM
- Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.
- 2. THE DIGNITY
- Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture. Their patience is admirable and praiseworthy.
- 3. THE ABILITY
- The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn't fall.
- 4. THE GRACE (Selflessness)
- People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.
- 5. THE ORDER
- No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.
- 6. THE SACRIFICE
- Fifty workers stayed back to pump seawater in the N-reactors.
How will they ever be repaid? - 7. THE TENDERNESS
- Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.
- 8. THE TRAINING
- The old and the children, everyone knew exactly what to do. And the did just that.
- 9. THE MEDIA
- They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage. Most of all: NO POLITICIANS TRYING TO GET CHEAP MILEAGE.
- 10. THE CONSCIENCE
- When the power went off in a store, people put things back on the shelves and left quietly.
With their country in the midst of a colossal disaster--
The Japanese citizens are teaching plenty of lessons to the world.
日本語訳
世界が日本から学ぶ10のこと
- 1. 冷静さ
- ぎゃあぎゃあと大げさに嘆き悲しんでみせる者は1人として無かった。ただ悲しみだけが募っていった。
- 2. 品格
- 水や日用品を求める人は、みな規律正しく列に並んだ。誰一人暴言を吐かず、無礼な行動をとらない。彼らの忍耐強さは賞賛に値する。
- 3. 能力
- 例えば、驚くほど有能な建築家たち。建物は揺れたが、崩壊には至らなかった。
- 4. 思いやり (無私の精神)
- 人々は、今必要なものだけを買っていった。そのおかげで誰もが何らかの品物を手にすることができた。
- 5. 秩序
- 商店で盗みを働く者はいない。道でクラクションを連打したり、無茶な追い抜き運転をしたりする者もいない。みな現実をわきまえて行動している。
- 6. 犠牲心
- 50人の作業員が原子炉に残り、海水の注入作業を行った。
彼らに対して十分な報酬などあるのだろうか? - 7. 優しさ
- レストランは値段を下げた。無防備なATMはそのままにしてある。丈夫な者が弱い者の世話をしていた。
- 8. 訓練
- 老人も子供も、何をすべきか皆がきちんと分かっていた。そしてそれをただ実行した。
- 9. メディア
- ニュースは気高い自制心をもって報じられた。馬鹿げたレポーターなどおらず、取材はひたすら冷静。何よりも ここで目立って票田を稼ごうなんて政治家は、ただの1人もいなかった。
- 10. 理性
- 店で停電になったとき、買い物客は棚に品物を戻して静かに帰っていった。
大災害の真っ只中にありながら、日本は数多くの教訓を世界中に投げかけている。
2011.04.17
日本語訳: Ai
もちろん、全国を見れば10項目全てが真ではありませんが……。ふだん日本人は自己主張が足りないとか日和見主義だとか言われているらしいので、てっきり今回も「日本人は災害時でもおとなしいんだなぁ」くらいの受け止め方をされるかと思っていました。文化や人種を超えて訴えかける「普遍に美しい価値観」の存在を感じた気がして、嬉しくなり、同時に はっ と我が身を振り返った次第でした。
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